今年の内省、来年の抱負

君は、一年を如何に過ごすことが出来たか。
険しい道のりだったが、得るものも多く、今は道が開けつつあるのではないか。
しかし、君はあれほど待ち望んでいたにも関わらず変化を恐れている。
君が如何に思おうと、全ては移り変わって行くというのに。

君の慣れ親しんだ世界も、随分と様変わりしたではないか。
これまで対象は、水面に映る星々と同じく、虚像であり、その姿に手を伸ばそうとする者など居なかったはずだ。
それがどうか、足元の世界は現実を帯び始め、今まさにそこに飛び込まんとする人がいる。
しかし、ましてや、その星々が水面に映し出されるよりも前に飛び込み、世界を跨ごうとする人々。
この人々は、超人と言えよう。

このような、大きな変革を成し遂げようとする人々を見た時。
君の思い悩む変化は、いかようなものか。
取るに足らない些事ではないのか。
実のところ、君は虚像の住人になりたいのだろう。
しかし、それは許されぬこと、あきらめよ。
君は、ここで呼び止められている。
まだ、成すべき仕事があるのだと。

君はこれまで、多くを分け与えられてきたはずである。
君の中で、人に分け与えうるものができたのであれば、次は君自身が誰かに分け与えればよいだろう。
旅立つ人々が故郷を案ずることのないように、元の姿を留めておけるよう、君は務めるがよい。

予測される変化のさなかで、未熟な君が自身を見失なわぬよう以下を記する。
君は、心に留めて、1年を良く過ごすこと。

〇組織において、君が必要に迫られる政治について
 古代ギリシャ・ローマ哲学を盾に、中国思想を剣とし、そして獣の身体でもって事に当たること。
 盾の美しさに囚われ、剣の手入れを忘れぬこと。よく権謀に長けるよう努め、軽率にその剣を抜かぬこと。

〇目の前の利益をどう見るか
 眼前の利益が絶好の機会であるとは限らない。
 それを安易に口にして、毒や鈎針が仕込まれていれば、早晩君は他人の食卓に並べられることになる。
 今一度冷静に観察し、真の機会であるか本質を見極めよ。
 君が冷静さを取り戻すためには、欲望を一度捨て去らねばならない。
 心を静められない時は、ストア派の友人を訪ねると良いだろう。

〇日々の過ごし方について
 安易にその姿を現さず、陰に身を潜めること。
 今ある影にその身を隠し切れなくなれば、急ぎより深い闇にその身を移し、捕食者の目に留まらぬようにすること。
 藪から出た蛇が如何に悲惨な扱いを受けるかは、君も良く知るところだろう。
 逃げ道は、何時いかなる時も、あらかじめ用意をしておくこと。
 不幸が生じたときは、その退路を使用し、他に触れぬこと。
 闇雲に逃げ惑うことは禁ずる。そのような行いよりは、決死を以て挑む方が幾分良い。

〇考え事について
 ・君には、夜がある。夜は君が思索を深めることを助けてくれる。
  ならば、夜を親しき友人として生きよ。夜は、君に多くの物をもたらしてくれるだろう。
 ・思索にふけるあまり現実を疎かにせぬよう心掛けること。
  今、現実にある物、人に大切にし、これらに時間を割くことを怠らないこと。

〇読書について
 今年は、雑書、悪書に時間を取られ過ぎたと言える。来年は、良書を中心として当たること。

〇出来の悪い創作物について
 いずれも、君の魂から、精神から派生した者たちである。
 これらの出来が悪く、その命が短いと知っていても、君は親としてこれらを愛すべきだろう。


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